校長室から 2024 / 11 / 01

生徒が幸せになる学校

沖縄アミークスでは、図書館司書の先生が月に一度、新聞に掲載された児童生徒の活躍をまとめて全教職員に配信してくださいます。普段なかなか新聞をゆっくり読む時間がない私にとって、見逃している記事も多く、配信は大変ありがたいものです。

 

司書の先生の配信には、アミークスを卒業した生徒の活躍も含まれており、本日配信された記事には、卒業生のアメリア・ウルフさん(沖縄尚学高等学校)が英語スピーチコンテストで最優秀賞を受賞したことや、安永恵一さん(開邦高等学校)が作文コンクールで最優秀賞を獲得したことが紹介されていました(沖縄タイムス、10/30)。安永さんの作文は紙面の半分近くを割いて掲載され、タイトルは「幸せの本当の意味」。とても興味深い内容で、私にとって学びの多い作文でした。

 

安永さんは、デンマークに留学した際の経験について書いています。デンマークは世界でも幸福度の高い国の一つとして知られています。彼はホストファミリーから「週末に何をしたいか」などの質問をよく受けたものの、すぐには答えられなかったそうです。その理由について、彼は、日本では目上の人の指示に従うことがよしとされ、自分の意思決定力が育ちにくくなっていたからだと述べています。そして、デンマークの学校は「生徒が授業を受ける場所」ではなく、「生徒が主体的に学ぶ場所」であり、日本と大きく異なると感じたそうです。

 

自主性を育むためには、「週末の過ごし方」「自分が食べたいもの」「日々のスケジュールをどう組み立てるか」など、日常の小さな決断を自分で行う訓練が必要です。また、自分で決めたことの責任を自分で取ることが求められます。

 

この記事を読んで、アミークスの教育理念がいかにこれからの児童生徒にとって重要かを改めて実感しました。アミークスの教育理念は「自分で考え、学び、行動し、自分の将来を自分で切り開く『自立した子ども』を育てる」ことにあります。安永さんも、こうした生き方が本当の幸せにつながるのではないかと述べています。

 

また、安永さんの作文には「学校で最も大切なことは『生徒が幸せであること』だ」という西郷氏の言葉も引用されています。生徒が幸せになるためには、「自分で考え、学び、行動する」力が求められるのです。アミークスの教育活動がその方向に進んでいることに、私は確信を深めました。

 

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