本日からアミークスでは第2学期が始まります。秋休みは短い期間でしたが、児童生徒の皆さんが1学期の学習や活動を振り返り、うまくいかなかった点について考える良い機会であったことを願っています。振り返ることは、単に目標を立てる以上に重要だと私は考えています。
本校の教育理念は「Think, Learn, Act」です。「Think」は自分で考えること、「Learn」は主体的に学ぶこと、そして「Act」は考え、学んだことに基づいて行動することを意味しています。つまり、自ら考え、学び、実践することが重要です。
私自身は野球が大好きで、メジャーリーグもよく観戦します。今(10月15日)、ドジャーズの大谷翔平選手はポストシーズンで活躍しています。彼が「Think, Learn, Act」を実践してきたことは、以前PTA広報誌『ACT』にも取り上げました。野球は瞬時に判断し行動を起こさなければならないスポーツです。試合の状況によっては、監督の指示を待たずに自らの判断で行動しなければなりません。例えば、盗塁の際には、点差やイニング、アウトカウント、相手投手の動きを瞬時に判断しなければならないのです。
最近『Thinking Baseball』という本を読みました。慶應義塾高校野球部の監督である森林貴彦氏が、自身の指導方針について書いたもので、彼は生徒にほぼ全ての判断を委ねています。自ら考えて判断する力がついていなければ、試合で的確な行動ができないからです。失敗をしても叱責はせず、必ず「なぜ失敗したのか」を問うそうです。理由が分かっていない生徒には厳しく指導しますが、理由が分かっている生徒は次は同じ失敗をしないと言います。こうして、自分で考え行動できる選手を育てているのです。
この考え方は、アミークスの教育理念にも通じるものがあると私は感じました。他者から与えられるだけではなく、自ら考え、学び、行動する力が必要です。未来が不確実な今だからこそ、自らの力で状況を切り拓く力が求められています。
その意味で、後期に向けて児童生徒の皆さんがしっかりと前期を振り返り、「Think, Learn, Act」の習慣を身につけることが、今後の人生を切り拓く鍵になると信じています。
ちなみに、プレーオフでドジャーズに敗れたダルビッシュ投手は監督に叱責されたでしょうか?きっとそうではないでしょう。試合後のインタビューでも、彼自身がなぜ打たれたのかを最もよく理解していたからです。
アミークスの児童生徒が、自ら考え、学び、行動できる人に成長できるよう、私も先生方と共に2学期を全力でサポートしていきます。